N-1101
陸軍航空の決死敢闘は、海軍のそれに、いささかも劣らないし、飛行機や火器のレベルにも確然として差異を見出しがたい。両軍の戦闘機戦力がともに死力をつくした、内地の大都市上空、沖縄とフィリピンの攻防を追えば、それらのいずれの局面にも、陸鷲たちの不退転の覚悟と、保身を捨てた行動が浮き上がるだろう。〈「はじめに」より〉
N-1102
南京城攻略戦の時、日本軍によって三十万人が虐殺されたという説があって、それを信じている人もいる。南京攻略戦は守る中国軍より、攻める日本軍のほうが多く出血しているのではないだろうか。ラッパ手岩崎上等兵はそういっているのだ、と思う。中国軍は、ほとんど逃げ去ってしまっていた、という証言がある。〈「あとがき」より〉
N-1103
陸上基地を発進、遥か洋上の敵主力艦を雷爆撃する。日本海軍独自の戦術思想を具現化した「陸上攻撃機」(陸攻)。中国への渡洋爆撃で弱点を露呈した九六陸攻の後継機として太平洋戦争全期にわたって戦い続けた一式陸攻の初の通史。開発経緯、初陣から最後の任務まで、綿密な取材で綴った決定版。
N-1104
第二次世界大戦中、ヨーロッパの列強が激突する舞台となった大西洋・地中海の十六の代表的な戦いを描いた欧州戦記。ビスマルク追撃戦、ディエップ上陸戦、タラント港奇襲、ツーロン港の自沈など戦局の転換となった特異な海戦や戦史に残る戦術を綴る話題作。祖国愛に燃える男たちの『孤高の戦い』の足跡を辿る。 ※N-410の新装版
N-1105
スピットファイア戦闘機の五年間の短い戦闘の記録は、まさにドイツ戦闘機との性能競争の歴史であった。短い期間で、本機ほど改良が施された航空機は他には見られない。本機の性能向上の歴史は、機械構造物の進化の在り方と進め方を短時間で行なう場合の極めて良い見本で、現代に通じるものがあるのではないか。
N-1106
企業のトップが長期計画を無視して思いつきプランに走り、年功序列の幹部のもとに、市場調査を抜きにして財務内容を悪化させる大規模投資をおこなえば、その企業が倒産への道を突き進むことは、日本海軍の事例が実証している―太平洋戦争はまさに貴重な教訓であった。ビジネスマンはいま、失敗の歴史に学ぶ。
N-1107
日本海軍ではダメージ・コントロールを「応急」と呼び、「戦闘によりあるいは不慮の災害に際会して船体に被害を生じた場合、即応して当面の修復を行ない、艦艇の戦闘力を持続し、その発揮を期する業務を謂い、防火、防水、破壊処理などを為す行為」と説明していた。その、制度、組織、人事、教育などを詳解する。
N-1108
ゼロ戦──その優美で繊細なスタイルに加え、戦争の末期に特攻の主役となった悲劇的な最後は、日本人の心情を強く揺さぶるものがある。名優の喝采と落魄。それを目のあたりに演じてみせたのが、ゼロ戦であった。人々の心の中にいつまでも生き続けるであろう、名優の生い立ちと演技の過程を愛情をこめて振り返る。
N-1109
戦争・紛争を振り返れば、第二次大戦はもちろんのこと、現在においても失敗の例は数限りなく存在する。成功と失敗は背中合わせであり、その反面、先の失敗を学ばぬ者は再びそれを繰り返す。失敗を分析するのは同じ轍を踏まないためであるは当然として、さらに失った自信を取り戻すことにもつながるのである。
N-1110
当事者の回想にこそ真実がある。一青年将校が生死紙一重という極限状態の中で日本人としての誇りと覚悟を胸に抱き、家族や仲間に思いを馳せつつ日々煩悶。果断に決断し、行動していった軌跡が、多くの写真や文書の中から鮮明に蘇る。本土防衛のために、自らの生命をかけて戦い続けた若者たちの真情を描く感動作。
N-1111
「嫌だったら辞めて帰ろう」―一八歳の甘い考えは、入隊早々打ち砕かれる。髪は刈り上げ、化粧なし、朝シャンなし、食事時間は七分、おまけに肌は日焼けで黒光り……プライベートほぼゼロの集団生活も明るさと根性、同期との熱い絆で乗り切って、目指すは「班長」みたいな素敵な自衛官!新人自衛官の成長物語。
N-1112
ナチス御用達のライバル機・メッサーシュミットMe109と鎬を削り、大戦末期にはすべての連合軍戦闘機を凌ぐ高性能を備えるにいたったFw190の全貌。まさに驚異的ともいえる二次大戦前夜から戦中にかけてのドイツ航空界の技術と工業力の発展を背景に、気骨のメーカー、フォッケウルフ社のたゆみない航跡を描く。
N-1113
陸軍と海軍とのいがみあいは、どの国でも語られている。平時は予算の争奪戦、戦時は手柄の取りあい、責任のなすりあいとなる。適度な対抗意識は、良い意味での競争を生み、双方の精強化に寄与する場合もある。米軍は、陸軍と海兵隊が並列して戦うと、互いに長所が引き出されて良い結果となるとも語られている。
N-1114
明治生まれの連合艦隊/なぜ八・八艦隊なのか/“月月火水…”のルーツ/無線電信がものをいう/海軍航空の初戦果/消えた巡洋戦艦/潜水戦隊の誕生/対米七割なら勝てる/艦隊編成のやりくり/大艦巨砲思想/山本五十六の“不沈空母構想”/艦隊決戦法の変革……など、面白情報満載! 連合艦隊の基礎知識。
N-1115
搭載魚雷は日本海軍の誇る機密兵器である九三式六一センチ魚雷で、搭載数は一六本であるが、うち八本は魚雷発射管に装備され、八本は次発装填装置つきの予備魚雷格納筐に収容されている。次発装填装置は予備魚雷を発射管に装填するもので、ワイヤロープを使用しての魚雷装填までの所要時間はわずか三二秒である。
N-1116
歴史の彼方に埋没させてはならない貴重な戦争体験―緒戦に捕らわれ、友軍の砲火を浴びた兵士。撤退戦において捨て石となった部隊。撤収に遅れて一人とり残された兵士など、ガ島の想像を絶する戦場の出来事を伝える感動作。ながらく口を閉ざしていた生還者に取材し、その肉声でつづったガ島戦のあらたな真実。 ※N-599の新装版
N-1117
航空母艦という新艦種の将来性に早くから着目した日米英海軍。ドイツによる通商破壊戦に苦悩するイギリス海軍は船団護送のための護衛空母を誕生させた―米国のC3型貨物船から作られたアーチャー級やルーラー級、そして英国独自のアクティヴィティ級、MACなど、異色のイギリス海軍の護衛空母を網羅する。
N-1118
オダ軍曹が日本軍側の人数を確認したところ、将校と兵合わせて75人に上った。将校にはポークチョップにアップルソース、兵には野戦食を振る舞った。座間味島の米軍兵士や日本語を捕虜から教えてもらった警備兵までもが、日本兵との会話に加わった。米兵は数名の日本兵とグループを作りお互いに会話を楽しんだ。〈「日米の将兵、砂浜で昼食」本文より〉
N-1119
日米航空母艦の壮烈なる戦い。アグレッシブなハルゼー中将と日本海軍頭脳集団のがっぷり四つに組んだ大勝負。日本海軍の虚々実々の駆け引きに対し、攻勢一本槍のハルゼーはいかに戦いに臨むのか。全力攻撃を断行した日本軍はホーネットを撃沈。多大なる戦果をあげるが、多数の艦載機とベテラン搭乗員を喪失する。
N-1120
ドイツ降伏までにドイツ国内に来襲した英米の戦略爆撃機は五三万機を超えた。これらの爆撃機は、合計一六四万トンを超える爆弾や焼夷弾をドイツのあらゆる都市や軍施設、軍需工場などに投下した。そして投下された爆弾や焼夷弾の量は、平均するとドイツの一平方キロメートル当たり四・六トンに相当するのである。対日戦とは異なる連合軍のドイツ戦略爆撃の実態を、ハンブルグ、ドレスデンなど甚大な被害をうけたドイツ側からも対照する話題作。 ※N-481の新装版
N-1121
急降下爆撃──真下へ吸いこまれるような六〇度のパワーダイブ、異常なマイナスGに耐え続け、目標を注視し、爆弾を放つや一気に機首を引き起こして、全血液が逆流し眼前が闇と化す恐るべきプラスGに襲われる。まっしぐらに降下するあいだ、対空弾幕にさらされ続け、離脱後に立ちはだかるのは敵戦闘機の壁だ。〈本文より〉
N-1122
そろばんが苦手なのに経理・調達が任務の会計科職種に回されたシロハト2士。教育期間を終え、決意も新たに乗り込んだ初任地で待っていたのは、庶務雑用にお茶くみ仕事、そして先輩からの洗礼! 結婚退職が当たり前の時代、怖いもの知らずの新米は二四時間真っ向勝負。女性自衛官の熱血成長物語、部隊デビュー篇。
N-1123
大正八年竣工、日本最初の近代的軽巡といわれる天龍型から五五〇〇トン、三本煙突の球磨型・長良型、四本煙突の川内型。コンパクトでバランスよく、機動性に富んだ阿賀野型や、九八〇〇トン、全長一八九メートル、一五・五センチ三連装砲塔二基、水上偵察機六機搭載の大淀まで、日本海軍軽巡洋艦の実力を伝える。
N-1124
航空史の知られざるエピソードを集めた飛行機ファンも驚いた含蓄の戦争裏面史。歴史の表舞台に立って鮮烈なデビューを飾った名機の意外な生い立ちやエピソードで綴る航空物語。第2次世界大戦で活躍し、今もなお人気が高いムスタング、零戦、B-17爆撃機など、数多くの図面写真と共に詳解するノンフィクション。
N-1125
撤退という困難な作戦の将として、日本軍将兵五二〇〇人の救出に成功した木村昌福提督―責任を取ると公言した上で、すべてを任せ、部下が迷った時だけ決断を下す。敵兵の命を奪わず損害を与え、限りなく部下の命を尊重する―上下や立場にはとらわれず、あくまでも人道を貫いた類まれなる指揮官の航跡を描く。
N-1126
雷撃機と急降下爆撃機その開発と変遷―そして切実苛烈なる第一線の実情。超低空雷撃に命をかける九七艦攻、天山、流星。Gに挑み逆落としに突入する九九艦爆、彗星―技術開発に献身した人々。また、鉄壁の防空網をかいくぐり生還を果たした当事者たちの感動の手記。
N-1127
出師準備とは? 戦時編制とは? 建制とは? 軍隊区とは? 機動部隊とは? 特攻戦隊とは? 艦隊令とは? 連合航空艦隊とは? 海戦要務令とは? 日本艦隊の成り立ち、運用、変遷のようすを図表、写真、用語解説を駆使して平易明解に描くものしり大百科。現代人に贈る帝国海軍の常識! 連合艦隊徹底研究。
N-1128
退勢つづく戦局を、一挙に挽回すべく、マリアナに来襲する米艦隊を迎え撃って発動された“あ号作戦”―海軍首脳が絶対の自信と総力をあげて挑んだ決戦に参加した商船改造空母「飛鷹」の航跡。正規空母なみの実力を誇り、乗員たちの団結力も固い、精鋭艦の戦いを活写する。ユニークな蘭印戦線転戦記も併せて収載。 ※N-631の新装版
N-1129
被爆側と攻撃側の二つの悲劇。航空作戦に被害はつきものである。楽観的な予測で決行される爆撃は成功しない──危険を承知で展開された爆撃作戦の過酷な実態と知られざる爆撃行。都市機能を破壊するために展開された、周到な集中爆撃の全容。
N-1130
門田隆将氏推薦! 「米大統領を動かした執念の著作」──オバマ米大統領との抱擁の映像が世界に感動を与えた著者の原爆秘話。戦後、米政府が隠し続け、米国民も知らなかった被爆米兵の存在を初めて発掘、米大統領広島訪問の契機になった調査研究。皮肉にも友軍原爆の犠牲となった捕虜を特定、遺族を探して慰霊に半生を捧げてきた日本人被爆者の恩讐を超えた真実の記録。
N-1131
「常在戦場」を貫いたエース坂井三郎の生きる術は「うちの決まり」となって、戦後も生き続けた──撃てないピストルはただの鉄くずだ、前後左右上下を確認しろ、必要な嘘もある、基本に忠実なだけでは死ぬぞ、ホールインワンは本気で狙え。娘に懐剣を与えた、愛情と気迫に満ちた坂井三郎の熱き思いが、今蘇る。
N-1132
米軍兵士の目線で描かれた、太平洋戦争中、最も混乱した上陸作戦──実戦経過を辿る傑作ノンフィクション戦記! 中川州男大佐が指揮する水戸第二連隊を主力とする日本軍屈指の戦い。スピルバーグ監督も『ザ・パシフィック』で映像化した恐怖の戦場。 ※N-638の新装版
N-1133
どちらが強いか、という興味は、それがある場合にはスポーツに、ある場合には動物の闘争に向けられる。戦うために造られたビークル、つまり戦車について、個々の性能から運用法、実践における活躍ぶりまで見渡してみたい。それによって戦車という無機物を肉食獣に近い血の通った動物に変身させ得るかも知れない。〈「まえがき」より〉
N-1134
日本民間航空の先駆者・伊藤音次郎経営の飛行機製作会社の工員から、十七歳で現役志願兵として陸軍の整備兵となった少年は赤道直下の戦場へ。豪州爆撃を行なった精鋭部隊の下っ端整備兵は古参兵に追い立てられて雑用ばかり、碌に機体も触らせてもらえない……。好奇心一杯で海を渡った少年兵が見た戦争の素顔。
N-1135
傷痍未だ癒えず―生き残ったからこそ言い遺しておかねばならないことがある。人間とは何なのか。人間がこんなにも変わり果てることを。日本人の戦争体験は正確に語り継がれているのか?戦場と銃後の区別すら無意味な殺戮戦の渦中で、死に直面してむき出しとなった「人間の本質」を伝える、日本人の戦争の記憶。
N-1136
戦争は社会現象なのだから、いくら科学技術が発達しても、その主体はあくまでヒトである。従って人を研究しなければ戦争の全体像はつかめない。そのヒト個々人をまとめ、戦争に対応し得る集団にすること、すなわち組織化する、それが人事だ。このように捉えると、「人事は統率なり」ということが理解できる──。〈「おわりに」より〉 ※N-805の新装版
N-1137
未帰還兵に会ってみたら、どうですか。彼らが感じているタイと日本は、タイ人とも、日本人とも違う視点だから──。二〇〇五年秋のことだった。三年に亘る私の未帰還兵を探し求める旅が始まった。「どうして、帰還しなかったのですか」問いの答えは、それぞれだったが、戦争体験もない若造の質問に、だれもが嫌な顔をせず、真っ正面から答えてくれた。
N-1138
「ロジスティクスだけで勝利した戦はないが、ロジスティクスなくして勝てた戦争もない」──知られざる日本海軍の兵站を平易、明快につづった蘊蓄満載のアラカルト。食料供給能力を誇った給糧艦間宮の艦内では有名な「間宮羊羹」をはじめ、さまざまな食品を製造して最前線将兵のもとに届けて艦隊の士気を高めた。
N-1139
第一次世界大戦で、新兵器『潜水艦』の真価を世界にしめしたドイツ帝国海軍のUボート部隊。四年におよぶ戦いを生き抜いた艦長が大西洋の熾烈な潜水艦戦の真実を詳細に綴った戦闘日誌。駆逐艦の攻撃をかいくぐった洋上船団攻撃、英国沿岸に潜入した捕虜救出戦等、海の狼の始祖の死闘をリアルに描いた海底戦記。
N-1140
『スピード優先のロッキード社』として他社の追随をゆるさぬ速力重視の思想を研鑽させた名門航空会社―空中戦闘に一撃離脱戦法を確立させた高性能戦闘機P38ライトニングから、その後のF104、SR71にいたる軍用機、そして世界中の航空路を天駆けたコンステレーション、トライスターなど旅客機までを徹底研究。 ※N-457の新装版
N-1141
新鋭機を戦場に出すための高度な技能と苦労の数々──そして高性能試作機とともに本土上空に米軍機を迎え撃つ! 航空審査部飛行実験部──日本陸軍の傑出した航空部門で敗戦までの6年間、その多彩な活動とそこに集った空地勤務者の戦時下の知られざる貢献を綴る。
N-1142
軍縮条約が生んだ最先端テクノロジーの結晶。日本重巡のパイオニア・古鷹型、条約巡洋艦の旗手・妙高型、艦型美を誇る高雄型、集中防御主義を採用した最上型、連装4基を前部に集めた利根型……最高の造艦技術を駆使して戦場に臨んだ重巡群の実力と全貌!
N-1143
戦争のあらゆる局面で、敵味方に様々な影響を及ぼす気象現象の実際を、わかりやすく解き明かしていく軍事を知るための手引書──日米開戦時期は気象が決めた/キスカ島霧中撤退作戦/雨天に沈没した「大和」/軍と気象台の関係/第一線の気象部隊/神風台風とハルゼー艦隊。知られざる真実の数々を平易明快に綴る。
N-1144
対フランス独立戦争をへて、北緯一七度線上で南北に分断された〝第二の朝鮮半島〟ベトナム──共産勢力の脅威に直面した南ベトナム政権を援助するため武力介入を開始したアメリカ軍が、近代兵器と膨大な物量を投入して戦いながらも、敗れ去った果てしなき泥沼の戦いの全貌。現代史を学び理解するための話題の一冊。 ※N-582の新装版
N-1145
本格的ジェットエンジンの開発は、ほぼ同時期にイギリスとドイツではじまり、第二次大戦中には、両国とも少数ながら実用機を部隊配備した。大戦直後からは各国がジェットエンジンを搭載した軍用機の開発競争を繰り広げたが、黎明期のジェット軍用機の姿には様々な時代背景が隠されている。図版・写真多数収載。
N-1146
本書で取り上げた「戦争論」──仮想敵国との戦争について予見し、日本の勝利を唱えた『われ等若し戦はば』/米海軍の戦力を詳細に分析した『米國海軍の眞相』/現役海軍軍人が著した『日米果して戦ふか』と『昭和十年頃に起る日本對世界戦争』/太平洋戦争中盤に出版されて日本の勝利を論証した『日本は勝つ』。
N-1147
米軍侵攻の後のフィリピン、セブ島からミンダナオ島ダバオへの陸軍部隊の輸送任務を見事成功させた三号輸送艦。沈着果敢、強靱な意志と、最高度の決断力をもって行動した乗員たちは、その後どのような運命をたどったのか──大戦中の戦いぶりや、戦後も引揚輸送や捕鯨母船として従事した輸送艦の足跡をつづる。
N-1148
二度の世界大戦を含めて、戦争・紛争の絶えなかった「戦争の世紀」。二十世紀の各国軍隊の戦いぶりや兵器の質を詳細なデータと多彩なエピソードで評価分析し、そこに隠された国や民族の特質・文化を浮き彫りにする、新たな視点からの試み。戦争の現実を見ることをおろそかにした日本に贈る、本音で語る異色の戦争論。
N-1149
戦艦──この数万トンの鉄の城に数千の熟練した男たちが乗り組み、その城自体が高速で大海原を疾走する。これほど魅力のある建造物は地球上にも稀有な存在である。しかし、第二次世界大戦において、この巨大な〝浮かべる城〟は、設計者、用兵者の多大な期待にもかかわらず、十分にその力を発揮することなく世界の海から消えていった。〈「まえがき」より〉
N-1150
私の愛機が零戦だったから今日の私がある。零戦は日本海軍のエース機として活躍した。零戦は強く美しかった。操縦安定性にすぐれ、長大な航続力を持った零戦を駆っていた私は、太平洋の大海原で被弾重傷を負いながらも奇跡的に、生きのこることができたのである。(「零戦ありてこそわれ生き残りたり」坂井三郎)
N-1151
広漠たる洋上にただ一機、頼るべきは自らの腕と経験、そして一蓮托生のペア二人のみ──敵機動部隊を追い求め、僚機がつぎつぎと消息を絶つ魔の空で、敵機と悪天候と戦いながら過酷な任務についた搭乗員の空戦記録。飛行時間三三〇〇時間、機動部隊索敵九〇回、カタパルト射出一〇〇回のベテラン操縦員の死闘!
N-1152
戦いは勝たねばならない。勝つためにはいかなる無残、非人道も許されるのか。終戦前、華北・山西の黄土地帯において転進命令伝達の任務をおびた逓信部隊は孤立無援の敵中要塞に立て籠もった──戦災孤児を救い、中国軍の賞賛を浴びた部隊は、降伏勧告を退け、最後の決断の時を迎える。感動の表題作他一遍収載。 ※N-385の新装版
N-1153
都市をまるごと壊滅させたり、一国の息の根を止め得る恐ろしい力を秘めた空の王者―草創期から圧倒的な数で地上を制圧したレシプロ時代、あらたな局面を迎えたジェットエンジンによる高速化とハイテク化。各国の爆撃機の戦術から、個々のメカニズムに至るまで、その実力を徹底解剖、写真と図版を駆使して描く。
N-1154
襲い来るファシズムの潮流のなかで、軍国主義化に抗しつづけた軍人宰相の苦難に満ちた生涯を辿る海軍人物伝。時代の歯車をすこしでも遅らせ、日本を本来の道に戻そうと尽瘁し、ために「スローモー内閣」の異称に甘んじ、ついには凶刃に倒れた、信念の男の本懐。同郷・気鋭のノンフィクション作家の渾身の力作。
N-1155
大義なき“派兵”の真実―「無名の師」(名分なき戦い)と批判された100年前の海外派兵秘史。9人の日本人・ロシア人男女を俎上にあげ、諜報活動に身を挺した者、革命家になった者、シベリア帰りの反戦将校、尼港虐殺事件で自決した外交官など、それぞれのシベリア出兵物語。大正期、日本軍海外派兵の苦い記憶。
N-1156
陸軍操縦員のマークを胸にした日から、孤独な操縦席に生命を託し、戦い続けた十年余の歳月―台湾沖航空戦における飛燕二機とグラマンF6F三十六機との凄絶な空中戦―編隊戦闘でいかにして撃ち墜とされることなく敵を墜とすか。ベテランパイロットだけが知る空戦法を見事に描く陸軍戦闘機隊エースの記録。 ※N-473の新装版
N-1157
大正十年、皇太子だった昭和天皇が皇室史上はじめて欧州を訪問された。御召艦「香取」艦長としてその大役を果たしたのは、沖縄出身提督・漢那憲和。退役後は、民政党の代議士としてシビリアン・コントロールを提唱、賛軍派と対立するが天皇は深い御心で漢那を支援した──埋もれた戦前史を照らしだす感動の一冊。
N-1158
ナポレオンが欧州に君臨した時代、近代戦術の基礎となることがいくつか起きていた。彼の創設した〝大陸軍〟は組織、戦い方がこれまでの軍事常識とは大きくかけ離れており、欧州各国は完全に奇襲され対抗できなかった。近代戦術の原点といわれるナポレオンの戦いの真髄とは何なのか。その強さの秘密を解説する。
N-1159
日本初の回転翼機としてその名を航空史に刻みながら、陸軍航空の主流から外れた出自ゆえ「キ番号」も付与されず詳細が知られなかった「萱場カ号観測機」──精密航空機模型製作の第一人者が多数の資料と関係者へのインタビューをもとに日本航空史の空白に挑戦、奇しき運命に彩られた幻の機体を鮮やかに蘇らせる!
N-1160
昭和二十年七月十五日、「神風」は小型タンカー四隻を護衛して、マレー半島ぞいを北上した。翌十六日午後一時すぎ、米潜水艦ホークビルとの、海の上と下での死闘が延々十数時間にわたっておこなわれたが、これがのちに米映画『深く静かに潜航せよ』に再現された。激烈な戦いの様相そのものであった。〈本書より〉 ※N-696の新装版
N-1161
軍用気球は旅順攻撃で初めて使用され、青島戦役、支那事変に功績を挙げたが、制空権がないノモンハンでは撃墜された。海軍でも艦砲射撃・魚雷発射の観測や、哨戒用として訓練に用いられた。太平洋戦争初期のコレヒドールでの活躍を最後に使命を終了した気球、語られることのなかった戦場の脇役の航跡を詳解する。
N-1162
初瀬八島の爆沈と佐久間艇長遭難に始まり、海底空母や水中高速潜の建造にいたる日本サブマリン物語。強敵レーダーに相対し、技術と用兵思想の狭間で深海に苦闘した当事者たちの回想! 第六艦隊の編制変遷と伊号呂号潜水艦170隻の航跡と戦訓!
N-1163
短期現役士官はどのような働きをし、成果をあげたのか? 日本海軍人事制度における最大の成功といわれ、優秀な海軍士官を輩出したエリート教育の実態に迫る。大学卒の海軍外の知識を導入したことにより新しいマネジメントが生まれた──戦後も政財官界で活躍した短現士官とは、どのような将校たちだったのか。
N-1164
設計・生産・整備の充実と発展がなければ航空兵力は成り立たない。大戦中、日本の航空戦を陰で支えていた、知られざる努力と奮闘のシステムを綴る感動作。現代戦の舞台裏で地道な作業に勤しんだ人々の記録。夜戦ヘルキャットや日本の対潜哨戒機などテクノロジーを駆使した航空戦の陰の戦いを描く三篇も収載する。 ※N-635の新装版
N-1165
第二次大戦において、連合軍側の最優秀戦闘機とうたわれたP51、絶大なる攻撃力を備えていたP47、頑丈で燃えにくい構造を持つF6F、地上攻撃に最大の力を発揮したF4U──開発設計者たちの執念を顕現、戦闘機の特徴ををいかんなく発揮して、連合軍勝利の根幹となった四機種の実力を戦いを図版と写真で描く。
N-1166
「坂の上の雲」や「鬼太郎が見た玉砕」「白洲次郎」などNHKドラマや映画の時代考証に携わった日本軍事史の泰斗がその豊富な知識で編んだ陸海軍用語集。敗戦後の長い年月の間に徐々に忘れられいまや「死語」になりつつある、軍隊と戦争にかかわる言葉たちを丹念に拾い、その意味と使われかた、時代背景を解説。
N-1167
10ヵ月半にわたる海兵団の基礎教育をへて、さらに3ヵ月~4ヵ月の普通科教程を終えた特年兵たちは、航空基地や艦船部隊へ配属されて行った。海兵団へ入団した17400名中、5000名余という大きな犠牲を払ったが、その事実は海軍沿革史に一行を書かれていないという幻の少年兵だったのである。(本書より)
N-1168
軍艦の〝巨大化〟は用兵者の望みなのか。あるいは設計者が理想を希求するのか。人類が欲望の限りに、夢にまでえがいた大鑑建造への飽くなき挑戦と不沈戦艦と呼ばれた大型艦の運用システムを詳解。超「大和」型五〇センチ砲戦艦、ドイツの一二万トン級H44型、ソ連の超大戦艦等、恐るべき巨大軍艦を図版と写真で見る。 ※N-433の新装版
N-1169
いつの時代にあっても、戦闘機は(その存在理由の是非は別として)、それ自体が意識していない力のイメージを我々に強力にアピールするのである。この理由は、戦闘機がたんなる武器というものをはるかに超えた〝その国の技術力の頂点〟であるからかも知れない。〈「まえがき」より〉
N-1170
「国民皆兵」の時代には一般常識だった軍隊の文化。戦前・戦中を描いた映画やテレビドラマ、戦記や戦争体験記理解するのに欠くことのできない軍隊と戦時下の暮らしの基礎知識を、NHK朝ドラや歴史番組の時代考証を手掛けた日本軍研究の第一人者がわかりやすくまとめた日本陸海軍用語事典。【解説・大森洋平】
N-1171
[主な内容]とりあえずビールから/日本海軍の指定銘柄は麒麟麦酒/ビールについての雑学/海軍のウィスキーの飲み方とは/日本酒と海軍の関係/潜水艦探知にワインが必要だった/海軍士官の飲み代と支払方法/酔いどれ潜水艦長の武勇談/海軍航空隊式無礼講/日本海軍の艦内飲酒はイギリス式/特攻隊員の水盃
N-1172
単機で遥か洋上の敵地に侵入し、その散り際を見届ける者もない…。偵察の成果は海戦の勝敗を決するといっても過言でなく、搭乗員には高度な技術と判断力が要求された。九四式水偵、零式水偵、二式艦偵、彗星、彩雲と乗り継いで、敵制空権下六○○○キロの挺身偵察をも成功させて帰還したベテラン偵察員の記録。 ※N-932の新装版
N-1173
軍備軍縮・世界平和論に対しては、明治の終わり頃に述べている水野の理論は未だにそのまま光っており、それを越えるものは不幸にして出ていない。当時の軍備、兵器が軍艦のトン数や師団数で表現されていたことからミサイルや、原子爆弾へと変化しただけである。〈「あとがき」より〉
N-1174
「爆撃進路に入る!」伝声管を通じて爆撃手に伝える。「発射用意」「テー!」ついに爆弾が投下された。首尾はいかにと待つ伝声管に「命中!」の声がする。振りかえって見ると、直撃弾を浴びて、紅蓮の炎を中天高く上げた空母が見える。大成功。二番機の操縦者は操縦桿をはなして、手ばなしで拍手喝采をしている。(本書より)
N-1175
私は南太平洋の激戦地で重傷を負い、捕虜となった。捕虜収容所の一監督兵、一途に死に逸る私に、死に急ぎをいましめた。彼はキリストを主と仰ぎ、その愛によって全てが支えられていると主張し、私は一死以て国を護る武士道の伝統に生きることを固守した。〈「あとがき」より〉
N-1176
一週間にわたり繰り広げられた首里防衛戦の西端にある名もない丘をめぐる争奪戦で、米第六海兵師団は二千名を越える戦死傷者を出した。海兵隊は少なくとも十一回の攻撃をおこなった。中隊は消耗して、すぐに小隊規模になり、さらに消耗して分隊規模になり、最後はシュガーローフ上で染み込むように消えていった。〈「はじめに」より〉
N-1177
かつての万能機・零戦は、米軍機の性能向上にともなって平凡な存在へとかわり、そのような状況のなか、「雷電」は生み出された。扱いにくいが慣熟した操縦員が調子万全の機体に乗れば、その能力を存分に発揮し、必殺の一撃を与える──高空の超重爆撃機B-29に立ち向かい、努力と研鑽をかさねた人々の姿を描く。
N-1178
「特攻隊の英霊に日す 善く戦ひたり深謝す」。そう書き遺し、昭和二十年八月十六日、大西瀧治郎海軍中将は自刃した。自ら「統率の外道」と称した体当り攻撃をなぜ最後まで主導し続けたのか。生前の大西を良く知る元側近や元特攻隊員らへの取材を重ね、「特攻の父」の実像と隠された真実に迫る。【解説・大森洋平】
N-1179
フィリピン、ジャワ攻略作戦をはじめとして、ガダルカナル島撤退作戦、コロンバンガラ島撤収作戦、ブーゲンビル島タロキナ作戦と転戦をかさねた舟艇部隊の生き残り隊員が詳細にえがいた戦場の実相。敵兵を眼前にしながらも、黙々と己の任務を遂行した敵前上陸部隊兵士たちの壮絶なる戦い! 感動の舟艇隊挽歌。
N-1180
暗黒のソロモン海上で日米の水上艦同士が演じた砲雷撃戦のドラマを刻々と変化をとげる水雷戦隊の航跡とともに見事に描いた傑作海戦記。わずか二百名が乗艦する白露型駆逐艦「五月雨」の開戦時からマリアナ沖海戦後の座礁離艦に至るまでを艦橋配置に勤務する若き兵曹が綴り、駆逐艦乗員の汗と涙の暮らしを伝える。 ※N-630の新装版
N-1181
昭和二十二年二月一日、BC級戦犯として処刑された軍医・桑島恕一。伝染病で死者が続出する満州・奉天捕虜収容所に赴任、衛生環境改善と治療に尽くして数多くの連合軍捕虜を救いながら、いわれなき罪に問われ弁明も許されぬまま妻子を残して死んでいった青年軍医の真実を歴史作家が執念の調査で明らかにする!
N-1182
秋月の十センチ高角砲は射撃を開始した。たちまち三、四機が火だるまとなって落ちてゆく。僚艦はと見ると、頭上に敵機が殺到して苦闘している。左の駆逐艦は紅蓮の炎につつまれ速力が低下している。旗艦能代は集中攻撃を受け艦橋から白煙を噴き出している。これを援護するため秋月は敵艦隊に必殺の砲弾を叩き込む。(本書より)
N-1183
一九五〇年六月二五日、用意周到に計画された奇襲作戦により韓国へ侵攻を開始した北朝鮮軍。米中両大国の軍事介入で戦火は拡大し、世界は第三次世界大戦の危機に直面した。今日の南と北の対立を生んだ戦争の実態を国連軍、共産軍双方の資料から分析する“朝鮮有事”徹底研究。世界を震撼させた戦争の謎と真実に迫る。
N-1184
海軍航空の中枢、新鋭機開発の実験機関、そして歴戦搭乗員たちの実戦部隊として伝統に輝く横須賀航空隊―ロケット機「秋水」の悲劇をはじめ、頻発する飛行機事故に果敢に対処した気骨の衛生兵曹が大戦下の精鋭部隊の苛酷な日々を克明に描いた感動作。若きパイロットの素顔と陰で支えた地上勤務員の哀歓をつづる。 ※N-370の新装版
N-1185
多数のエキストラと本物の兵器を動員し戦場を再現したスペクタクル巨篇に冒険アクション、さらには戦時中の戦意高揚映画から日本独特の反戦映画、戦争映画史の転換点となったヴェトナム戦争作品に、現代の対テロ戦争を描く問題作…。永年、戦争映画を観続けた元映画少年の評論家が、愛する七百本を縦横に語る。
N-1186
大陸戦線で何度も負傷を繰り返しながら戦地を駆け抜けた勝山号。日中戦争時代、その名前は子供から大人まで、数多くの人々の記憶に残り全国に響きわたった―なぜ一頭の馬が、こうも国民の注目を集めたのか。歴戦の部隊長、一緒に戦った兵士、育てた家族たち…勝山号に携わった人々の姿とともにその航跡をたどる。
N-1187
トップ人事の失敗が日米戦争を引き起こした! 間違いだらけの人事がもたらした亡国の実情を抉る! 日本はなぜ英米との戦争に踏み切り、完全な敗北を喫したのか──海軍みずからが招いた太平洋戦争惨敗の真因に大胆、明快に迫るユニークな組織人事論。最善最高の人事のためのエッセンス! 海軍人事徹底研究。
N-1188
三五ノットの速力、二〇センチ砲一〇門と一二門の魚雷発射管を搭載する強大な力は世界の注目を集めた──内外に広く知られ、連合艦隊の中核戦力として輿望をになった、重巡洋艦「鳥海」のマレー方面攻略作戦から、その終焉レイテ海戦までをえがいた海戦記。元乗員が武勲の誉れ高い傑作艦の死闘の航跡をつづる。 ※N-643の新装版
N-1189
戦艦大和武蔵はいうにおよばず、曲がり煙突で親しまれた長門陸奥をはじめ、高速戦艦の金剛比叡、榛名霧島。特異の艦型美を誇る扶桑山城。航空戦艦となった伊勢日向──46センチ主砲の射撃術や砲弾の秘密など、体験者の証言を集めた実録戦記。日本戦艦12隻の誕生から終焉まで、詳細につづったバトルシップ物語。
N-1190
撃墜王・杉田庄一兵曹の列機として研鑽を重ね抜群の空戦技術を修得し、菅野直大尉のもとで腕を磨き、絶体絶命の危難に際しても諦めず、愛機「零戦」「紫電」「紫電改」と共に数々の空戦場裡を戦い抜いた搭乗員魂。「ニッコリ笑へば必ず墜す」と刺繍された紫のマフラーを巻いて勇躍出撃した戦闘機パイロットの一代記。
N-1191
ともに自決した青年は三島の真剣さに惹かれ運命をあずけた……。同時代に生きた者たちにいかに鮮烈な衝撃を残したのか。どのような波紋を与えたのか──三島由紀夫とともに自刃した森田必勝の足跡を軸に「楯の会」事件の実態に迫る。
N-1192
高速、重兵装を誇った海戦の主役・巡洋艦の壮絶なる死闘。表題作の他4編収載。つねに艦隊の先頭に立って雄々しく戦い、激戦の果てに迎えた悲しき終焉を、一兵卒から艦長までが語る迫真、貴重なる証言!
N-1193
第二次世界大戦が勃発したとき、英国を中心としたヨーロッパ諸国、米国、日本など一〇ヵ国の国々に在籍していた一万総トンを超える客船は全世界の商船保有量の約一二パーセントに相当した。これらは、ほぼすべてが徴用船となり、正規艦艇の代用として運用された。そして、およそ三割が戦火が失われたのである。
N-1194
太平洋狭しと疾駆した精鋭たちの奮闘! 世界を驚嘆させた特型駆逐艦で編成された駆逐隊をはじめ、初春型、白露型、朝潮型、陽炎型、峯風型等々全34隊、日本海軍駆逐隊の実力!
N-1195
明治以来、陸海軍に誕生した将官六千人。太平洋戦争終結時の陸海軍総兵力六百万人に対し、将官数二千人──激動の日本近代史を舞台に、最前線で、あるいは軍中枢でそれぞれの役割を担ったエリート軍人たちの生涯。維新期の英雄西郷隆盛から最後の海軍大将井上成美まで、戦史に欠かせない百三人を収めた人物事典。
N-1196
紺碧の大空を駆けぬけた予科練パイロットたちの獅子奮迅の航跡! 不撓不屈の搭乗員魂を叩き込まれた“花の予科練”暮らし。七つボタンは桜に錨──志も高く、研鑽をかさねた若鷲たちの熱き日々。 ※N-667の新装版
N-1197
空中戦術の発達を促した航空機関銃と航空機関砲。構造機能と威力を探り、豊富な図版・写真によりその全体像に迫る。発展の歴史や使用法、訓練法も各飛行学校の一次資料等により詳しく解説する。
N-1198
武運強き翔鶴・瑞鶴、条約で変身した赤城・加賀、ミッドウェーに殉じた蒼龍・飛龍、戦艦から空母に転じた信濃……。海空戦の主役を演じた日本空母全29隻の興亡と戦場の実相を綴る。
N-1199
B-29に体当たりした夜戦、特攻隊に志願した兄弟の最期……。歴史に名を残すこともなく黙々と任務を果たし散華した若き戦士たちの最後の戦闘の真実を、執念の調査で明らかにしたドキュメント。月刊『丸』掲載を加筆訂正。
N-1200
直掩隊は爆装隊の楯となって、全弾身に受けて爆装隊をすすめよ──あまりにも非情な命令のもとに、直掩機のベテラン搭乗員が見た、爆装機突入のその瞬間! 笑って征くかのごとき特攻隊員がかいま見せる素顔と苦悩に心を痛めつつ、みずからも爆装隊員となった零戦パイロットが克明につづった、ありのままの戦争。 ※N-585の新装版