「クリンゴン帝国の危機(後編)」ストーリー
ウォーフの乗り込むカーンの船は、デュラス達の攻撃を間一髪でかわす事に成功した。一方ピカードは、ショーンティ提督にデュラスへのロミュラン帝国からの協力体制を妨害する事を提案。援助物資を送らせないよう国境付近に艦隊の船を配備し、タキオンビームを使って遮蔽したロミュラン艦を検知する作戦を考える。
早速、最寄りの船とドック入りしていた船を集めるが人出が足りず、ライカーとジョーディをUSSエクスカリバー号の艦長と副長に割当てる。「なぜ自分は艦の指揮を任されないのでしょうか」と質問するデータにピカードは、データをUSSサザーランドの艦長に任命する。USSサザーランドにやって来たデータだったが、副長のクリストファー・ホブソン少佐に「アンドロイドが艦長に向いているとは思えない、副長を辞退したい」と言われるが拒否する。
連邦艦十数隻が国境に向けて出発するが、それを察知したターシャ似のロミュラン人は本国に援軍を促す。
ウォーフは、戦争中でも名誉の挑戦を受け部下を刺し殺したガウロンを見て違和感を感じていた。
ロミュラン/クリンゴン領域に到着したピカードらは長距離スキャンでロミュラン船が隠れている可能性を探る。すると一隻のロミュラン艦が姿を現した。ビューワーに映しだされたのは、ロミュラン人の服を着たターシャだった。ピカードらは驚くが、女は「自分はシーラという名前でターシャの娘だ」と告げる。シーラは、国境に連邦艦隊を集結させることは侵略行為とみなし、20時間以内に撤退しなければ攻撃すると通告する。ピカードらはなぜターシャの娘が存在するのかわからず戸惑うが、真相を知っているガイナンは「シーラは過去のC型エンタープライズに乗りこんだターシャの娘だ」と語る。ピカードはシーラをエンタープライズ号に呼び、話を聞く。シーラは「母はC型エンタープライズのクルーと共に捕虜になり、ロミュランの将軍に見染められ自分が生まれた」という生い立ちを語った。
一方、ウォーフはデュラス姉妹に拉致され、自分たちの側に付いてクリンゴン帝国を率いる後見人となるように提案されるが拒否する。ピカードはガウロンに、補給が必要になるようにデュラス側を総攻撃してくれと頼む。ピカードはタキオンネットにわざと穴を開け、ロミュラン船が通り抜けたところで迎え撃つ作戦を立てるがシーラに見ぬかれ、逆に強力なタキオンパルス攻撃でかく乱されてしまう。
ピカードは一旦退却命令を出すが、エネルギーパルスを集中して受けていたUSSサザーランド号のデータは、タキオン残留物から逆にロミュラン艦の存在を探りだす事に成功する。姿を発見されたロミュラン艦にシーラは反転命令を出し引き返させ、デュラス姉妹への援助も即効で打ち切ってしまう。データに反抗的だったボブソン副長は、作戦の成功を受け態度を改める。デュラス姉妹はトラルを残して逃亡、ウォーフは監視していたロミュラン人を殴り倒す。
「撤退命令を無視しました」と出頭してきたデータに対し、「命令に従うだけの士官ならいらない。適切な判断と行動だった」とピカードは逆に評価する。クリンゴンの総裁に治まったガウロンはピカードから今回の報告とロミュランの情報を貰う。反逆者トラルを呼んだガウロンはウォーフに対し、汚名を着せたデュラスの息子トラルを殺せ、と命ずる。ウォーフは「これがクリンゴンのやり方かも知れないが、私のやり方ではない。一族に罪はあるがこの子に罪はない。命をとれというなら私が貰い受ける」と断る。ウォーフはその場でピカードに連邦士官への復帰を願い出るのだった。