「アンドロイドの母親」ストーリー
エンタープライズはアトリアス4号星で冷えていくマグマを再加熱する作業に取り掛かっていた。このプロジェクトを行っている科学者夫婦の夫人ジュリアナ・テイナー博士はデータを作ったスン博士と結婚していたと話し、自分はデータの母親だと語った。
彼女に対する記憶はなく、スン博士が彼女について言及もしていなかったが、データは彼女に暖かく接していた。彼女はスン博士が自分の研究に余りに没頭するため、彼の元を去ったのだ。データの持っていた彼女の記憶や、生まれてすぐの頃の記憶はオミクロンセータが水晶体に襲われたときに消去されていた。そして、植民地の住民の記録が残されたのだった。
データがローアのような邪悪な存在になるのを恐れ、データの作成に反対し、彼女はオミクロンセータを去る時に、彼を置き去りにすることを望んだと涙ながらに語った。データは彼女を母親と認めそれを受けいれた。しかし彼女について不審な点を感じ取っていた。
そんな時、彼女の夫がプラズマの洞くつで怪我をした。そして、データは彼女と共に洞くつに行き作業を行った。そして、そこから引き上げる時、崖から飛び下りた際に彼女の腕が壊れたのを見た。データが推測していた通り、彼女はアンドロイドだったのだ。
彼女の頭部に内蔵されていたホログラムチップを再生するとスン博士が現れ、何が起こったのか説明を始めた。彼の妻はオミクロンセータでのできごとの後、本当に死んでしまい、今まででもっとも出来の良いアンドロイドに彼女の記憶を移植していた。そしてそのことを彼女自身は知らないのであった。
データはスン博士の望み通り彼女に本当の事は告げず、ただ、スン博士が彼女を愛していたことを口にしなかったことについて、彼は後悔していたことだけを話した。