N-701
その一瞬に全力を傾注しつくして、蒼空を飛翔する鷲のごとく敵機をとらえる。撃墜王・坂井三郎の列機として、数々の真剣勝負に勝ちぬいた空の男が描く日米航空戦。開戦劈頭のフィリピン制空戦から、決闘のソロモン航空戦、そして本土防空戦の松山三四三空まで、エース・パイロットの真髄を綴った感動の空戦記。
N-702
『野外令』とは、国土防衛作戦に任ずる部隊運用の原理・原則を述べた、各種教範の頂店に位置する。米陸軍のマニュアル「Operations」と旧陸軍の体験と反省を踏まえて「作戦要務令」の一部を取り入れた。2600年にわたる人類の戦いの教訓から紡ぎだされた『戦いの原則』とは何か。日本の戦国時代からフォークランド紛争まで、勝利を導きだす英知を陸自教範が解き明かす。 →改訂版(N-1332)あり
N-703
戦場で、また後方で故国のため身命を賭して任務を全うした若き幹部候補生たちの記録。戦争という時代に生まれた若者たちのありのままの素顔、そして従容として戦場へ向かっていった戦友たちの心情を、師範学校出身の士官が描く感動のノンフィクション。いずれ戦場に立ち、そして将校としての責任を果たさなければならなかった青年たちの青春群像とその苦悩を綴る。
N-704
なぜ日本軍は惨敗を喫し、崩壊したのか――新視点で捉えた“日米激突”の全貌!最後の日米決戦となった史上最大の戦いを、日本人とアメリカ人の思考、行動の差異、データを対比して徹底研究する。/日本軍では消極的と見られる発言を控える気風が蔓延していた。南方軍司令部でさえ作戦の打ち切りを言い出せずに、大本営が「察して」くれるのを待っている有様だ。ガ島やインパール戦でも、撤退を口に出せず、多くの将兵が餓死してしまった。(本書より)
N-705
生と死のはざまに、抜群の集中力、最高の技量を発揮した屈強な大空の男たちの壮絶なるエア・バトル!陸軍航空隊興亡記。/食うか食われるか──究極の空戦に青春を賭した勇者たち/私は4機のグラマンに対し攻撃態勢にうつった。照準を合わせ、左手のレバーをにぎりしめると、曳光弾はみごとに敵の二番機の右翼と胴体にすいこまれていく。命中の手応えは、右手の操縦桿にもつたわってくる。(本書より)
N-706
マグロ延縄漁船、底引き網漁船はソロモン、ニューギニア沿岸で輸送作戦に従事し、全滅した。激戦場で沈んだ3600隻、3万余の船員たちの記録。/『特設特務艦等の二次、三次的艦艇を大量に準備する必要はない』という海軍の考え方が、漁船や機帆船の動員となった。各種商船が払底し、低性能な木造機帆船に、国運を担う石油の輸送を期待するのは滑稽以外のなにものでもない。
N-707
金正恩が表舞台に登場した。国民を拉致され核の脅威にさらされている国として無関心ではいられない。北朝鮮は危機的状況にもかかわらず体制は維持されている。なぜか。利益の最大公約数は現状維持であり、つねに変化にブレーキがかかる。しかしそれは、遠からず金正日の死の時を迎えて、いったん動きはじめれば周辺国すべてが巻き込まれ、誰も止められなくなるということではないか。虎視眈々、自らの国益のためのみに動く関係諸国それぞれの本音と思惑を凝視。朝鮮半島問題の事象ひとつひとつに秘められた真実を歴史のなかに位置づけた衝撃の一冊。
N-708
敵を知らず、己れを知らず――必勝の妄信。人跡未踏のジャングルを食糧も弾もなく転戦し、肉体を米軍に投げうった15万余の将兵の痛恨。/東部ニューギニアの戦場ほど、最初から絶望的だった戦場が、他にあるだろうか。投入された兵力十六万人、死んで行った将兵は十五万人を超える。それらの人々の白骨は今も、島のどこかで、風雨にさらされ、うず高く、積み重なっているのだ。
N-709
沖縄特攻に参加した「磯風」の乗員はいかに奮戦し、そして倒れたのか。幼き兵士の眼が捉えた地獄の海戦。14歳で海軍に入り、ソロモンから沖縄沖まで米機動部隊との死闘を演じた少年兵の航跡。/戦争体験者が、退廃した世相に融合し、堕落してゆく。犠牲のうえになりたった平和がこの程度のものかと唖然となる。戦争を知らない者が兵器を欲しがり、もて遊ぼうとしています。私はいたたまれない気持ちにさせられてしまうのです。(あとがきより)
N-710
「良識派」軍人の系譜を辿り、日本海軍の歴史と誤謬を明らかにする!「条約派」と「艦隊派」対立の根源を探り、平易・詳細に解説した人物伝。/海軍良識派とは!?「良識派」軍人の系譜を辿り、日本海軍の歴史と誤謬を明らかにする!/「海軍良識派」とは。海軍の利益にとらわれず、日本の国益を考えて行動する将官たち。米英協調路線をよしとする将官たち。海軍省系の将官たち。海軍軍縮条約の意義を積極的に評価する将官たち。国際情勢を的確に判断した将官たち。(本書より) →新装版(N-1324)あり
N-711
高校生からパイロットヘ、大空への扉を開いた若き自衛隊員の航跡!/大空を雄飛するパイロットにあこがれて海上自衛隊航空学生への道を歩み始めた青二才の高校生たち。集団生活の方法を教え込まれ、訓練につぐ訓練に鍛えられ、初めての単独飛行――海自パイロットの主力である航空学生の入隊から、教育、訓練、そして実動部隊勤務の日々を描き飛行時間と共に成長する人間像に触れる。
N-712
寒さと戦い、飢えと戦い、戦友たちは孤独の中で死んでいった――ソ満国境でソ連軍を迎え撃った若き見習士官の抑留体験。日々、過酷な環境にさらされながら、明るさと希望を失わず、仲間とともに帰還の日まで懸命に生きぬいた青年の物語。/あの三年間に、辛いこと苦しいことは山程あったが、ここには努めて明るい話題だけを書こうと思った。それがあの時代を共に過ごした戦友やロシヤ人、そして自分自身へのせめてものハナムケになるだろうと考えたからである。(まえがきより)
N-713
比島エンガノ岬沖海戦、礼号作戦など、熾烈な海戦を戦い抜いて、“幸運艦”と呼ばれながらも、ついには江田島湾にて壮絶な最期を遂げた「大淀」――同期生半数以上が戦没する中、一水兵として、懸命に戦って、奇跡的に生還を果たした海軍特別年少兵一期生が綴る渾身の手記。幻の兵隊・海軍特年兵の真の姿を描く。
N-714
第一次大戦以降、縦深の深い敵陣に対し交通を遮断し擾乱を起こすための火力を集中する大口径砲――破甲弾を主として25キロにも達する遠大な射程と強大なる破壊力を合わせ持つ要塞砲。廃艦となる八八艦隊主力艦の砲塔加農を改修させた各種の海岸砲を砲台内部の配置図と共に詳解する。八八式海岸射撃具砲も収載。
N-715
日本陸軍の体質を随所に露呈しながら進行したビルマ戦線――アキャブ、雲南、フーコン、インパールなど、物量と先進技術による連合軍に対し肉体を弾丸として迎え撃った日本軍の戦いを描く。方面軍司令部に見捨てられながら十五対一の劣勢をはね返して敢闘するも二十四万人の日本将兵の鮮血が流れた戦場の実態。
N-716
天空翔破を夢見て鍛錬をかさねた猛訓練の日々!生か死か――ラバウルの大空に死闘を繰り広げた少壮パイロットの獅子奮迅!少年飛行兵かく戦えり。/「敵機発見!」レバーを全開にする。敵戦闘機カーチスP40は、速度はわが「飛燕」戦闘機にいくぶん勝っているが,旋回性能は「飛燕」の方がはるかによい。ダダダダダ……十三ミリ機関砲四門が一斉に火をふく。(本書より)
N-717
ドイツの枢要な都市の中心部を連合軍の空爆から防衛する異形な姿の防空大要塞。ヒトラー自らが描いたデッサンをもとに設計され、塔頂部には128ミリ重高射砲、37ミリ、20ミリ機関砲等が装備された。ベルリン、ハンブルグ、ウィーンの空に君臨し、堅固な耐爆構造から空襲時には防空塔ともなった異色の建造物を詳解。
N-718
ある晩、私は黒島参謀と議論していた。そこへ山本長官が来られて「何を喧嘩してるんだ。黒島君、きみは人の考え及ばぬところに着眼して深く研究する。それを直言してはばからぬ美点がある。こういう人がなければ、大事は成し遂げられぬ。だから僕は誰が何と言おうと、きみを放さぬのだ。それは、きみだって人間だ。欠点もある。そこは三和君が補佐すればよい」と言われた。黒島大佐は頭を抱えて、うっ伏していた。おそらくは万感胸に迫り、あるいは泣いていたのかも知れない。
N-719
邦人のタテとなりソ連機甲部隊の侵攻を阻止したわずか一個旅団の戦争。敗戦を迎えてなお、ソ連・外蒙軍から同胞を守るために軍・官・民一体となって力を合わせた人々の真摯なる戦いを描く感動作。/迫るソ連・外蒙古軍の目前から、四万人近い在留邦人を緊急脱出させるため、将兵も。政府関係者も民間人も、力を合わせた。自分自身の安全を考えた人は少なかった。多くの自己犠牲のうえに、奇跡の脱出は成功した。 →新装版(N-1084)アリ
N-720
戦勢すでに傾きつつあった昭和18年10月、師範学校を出て海軍に入隊、8カ月余の速成教育で海軍士官となり憧れの戦闘機搭乗員に。多数の特攻隊員を送り出し『予備学生の墓場』と呼ばれた元山空、そして三〇三飛行隊で沖縄桜花特攻直掩、本土防空戦に奮戦した若きパイロットの手記。全力で生きた2年間の軌跡を綴る。
N-721
船の発達は、勇気と努力とわずかのインスピレーションによって成しとげられた。――紀元前のガレー船から、現代中国海軍の航空母艦まで、艦船に関わる驚異の出来事で綴る。/船の推進理論や船体の構造や自然の摂理の理解不足などから生まれてくる、さまざまな挑戦が船の発達過程に様々なエピソードを残し、様々な挑戦の記録が生まれてくるのである。そこに見られる失敗と成功の姿に興味を引かれるのである。(まえがきより)
N-722
なぜ日本人は大和を建造したのか。否、つくらざるを得なかったのか。そして完成時にはいかなる状況におかれ、戦場ではどのように運用されたのか。世界最大最高の技術力と四六センチ主砲を擁し、日本の命運をになって悲しき最期への道をあゆんだ戦艦大和の生涯を、日本近代史のなかに位置づけた異色の日本人論。
N-723
敵戦闘機群が乱舞し、無数の対空砲火の弾幕が立ちのぼるなか、搭乗員一体、炎の空に生きた屈強の男たちの戦い。表題作の他4編収載。/弱装備の爆撃機を駆って、果敢に戦う大型機乗員の心意気と哀歓!/爆撃手の合図にしたがって保針しつつ投下点に近づく。ハナ歌がついとび出すのはこんなときだ。当時の流行歌「湖畔の宿」の〽山の淋しい湖の……というメロディは、奇妙に、この爆撃操縦と回避運動の混合操作のリズムが合った。(本書より)
N-724
殺到する米兵の猛攻にも屈せず、飢餓と悪疫、ゲリラの恐怖と戦った凄惨なる日々。生と死の谷間に斃れし日本兵たちの挽歌!表題作の他4編収載。/絶対絶望の防衛戦。最悪のフィリピン戦場に地獄をみた!/バリバリッ──敵艦載機グラマンによる銃撃である。所せましとならべられた待機中の零戦に対して、のべ二百五、六十機が襲撃してきた。私の隊の撃ち上げる二十五ミリ機銃は、必死になって対空戦闘をつづけた。(本書より)
N-725
時代が変わり、装備が変化しようとも、指揮官としての重要性は微動すらしない。しかし、指揮官は一朝一夕には成らず、幅ひろい経験の積み上げと相応の時間が必要である―戦車の本当の顔が見えて、乗員たちの息づかいまでが聞こえる――人車一体となって任務に邁進する戦車兵戦車部隊の最前線の姿を描いた話題作。
N-726
統帥権を干犯した賊を排し、陸軍を維新せしめるという志をいだきながら、なぜ青年将校たちは自ら統帥権を踏みにじる行動を起こしたのか。皇道派の中心人物、真崎甚三郎大将や首謀将校らと実際に面会、捜査にあたった一憲兵が、その背後に連なる思想、人物にまで言及し、かずかずの疑問をはらんだ事件を読み解く。
N-727
明治に勃興、激動の時代を乗りこえながら昭和二十年にその八十年の歴史の幕を閉じた日本海軍。日本海海戦の体験から脱却できずに終焉を迎えるに至ったその本質とは――長所と短所、美風と弊風、成功と失敗、功と罪。リアリズムをキーワードに自賛に傾かず、自虐におちず、ありのままの海軍を徹底的に検証する。
N-728
無敵と謳われ、黄土の広野に展開された大関東軍の盛衰記。ソ連軍の侵攻、無条件降伏、シベリヤ抑留――歴史の激流に翻弄された男たちの人間ドキュメント。悲しきサムライたちの慟哭。/死体が付近一帯に散乱している。ソ連軍の戦車が黒煙を上げている。戦死している日本兵は胸から上がない。これらの兵は破甲爆雷を背負い、野球でやる頭からの滑り込みの要領で戦車の下に突っ込み壮烈な戦死をとげたのだ。(本書より) →新装版(N-1252)アリ
N-729
低空域の航空機を目標とし、発射速度が大きく、時限信管を持つ榴弾を高射し、対戦車用として徹甲弾を平射する機関砲。日露戦争の旅順攻略でその名声を高めた二十八糎榴弾砲など大口経榴弾砲と臼砲。サイパン・硫黄島で敵将兵を震撼させた九八式臼砲や対ソ戦の切り札として虎頭要塞についた試製四十一糎榴弾砲を収録。
N-730
殺伐たる中国戦線でささやかなる清風を吹きこんだ兵と烏との交流、ビルマにおいてチャンドラ・ボースとの約束を果たした少佐、フィリピン人俘虜に篤実さをもって接した司令官と報道班員――苛烈な戦場で日本将兵たちがしめした純粋な愛情と信義。自らをかえりみず、素朴な人間愛のもとに行動した人々の姿を綴る。
N-731
陸上輸送路の確保とB29航空基地を覆滅すべく、華北から漢口、長沙、桂林、南寧、仏印、バンコク、マレー半島と、果てしなき山野に苦闘した兵隊たちの行軍の日々!命ぜられるままに、転戦につぐ転戦をかさねた名もなき兵士たちは、いかにして苦難に耐え、任務を全うしたのか。歩け歩けの日中戦争を描く感動作。
N-732
戦う男たちの旺盛なる胃袋をまかなった“軍隊の裏舞台”。大きなシャモジを片手に猛者揃いの炊事場をきりもりした熱血の当番長が綴る青春譜。軍楽隊の体験を描く異色の手記。表題作の他4編収載。/当番兵の多くは、こわもての連中で、これを引き連れている班長がまた、もうすぐ曹長になるという連隊最古の鬼軍曹である。気の弱い初年兵が炊事に使いに行けと言われ、小便をちびったという話があるくらい恐いところだ。(本書より)
N-733
機動部隊のような壮大な航空戦と異なり戦史に特筆されない戦場のエピソード。対潜哨戒、首都圏防空、飛行実験部などバラエティーに富んだ陸海軍航空機種で地道な任務をやりとげた、搭乗員たちの衝撃の空戦の事実――戦争の進展に伴い予想をくつがえした戦場の空に登場した多彩な日本軍用機とその戦い方を描く。
N-734
昭和14年、ソ満国境。日本軍が初めて体験した本格的近代戦の威力。敵状を把握せず、人命を戦力基盤とした日本軍と火力・物量を重視した近代装備のソ連軍。両軍が唯一、正面から対決した大規模戦闘の実態を描く。/傲岸無策の陸軍高級将校の横暴によって敗北を蒙った第二十三師団将兵、数千余りの遺体は、停戦協定後も陣地内に横たわっていたという。八月末、すでにバルシャガルは寒かった。屍の上を渡る朔風こそ、啾々というべきものであった。
N-735
足かけ五年にわたった太平洋戦争で命を散らした日本軍将兵二百万以上。敗勢濃い戦線で、撃つに弾なく、食うに糧なく、無言のまま果てていった兵士たち。名もない戦場で空しく朽ちなければならなかった無念さとはいかなるものだったのか。無名戦士たちの息づかいを伝え、過酷な戦場を再現する感動のノンフィクション。
N-736
南方戦線で見た「動物と兵隊」が織りなすもうひとつの戦争。ワニやヘビが棲むジャングルを行軍し、吼えるトラの声を聞きながら夜を明かした兵隊たちの従軍奇譚。陸軍中野学校出身者の秘密謀報戦記、南方軍通信隊軍属の従軍記なども併載。表題作の他4編収載。/よるともなれば、トラが近所をうようよと歩きまわっていた。部隊は兵営の全周に高さ二メートルの鉄条網を張りめぐらしてトラにそなえたが、それでも動哨をしていた兵をかみ殺し柵をとびこえて逃げるという事件がおきた。(本書より)
N-737
日本人の戦争観を根底からくつがえした想像を絶する欧米の戦争への取り組み方。米国西岸の大航空機工場を隠蔽する方法、英国本土がドイツに占領されても戦争を継続するための全資産のカナダへの移送。壮大なスケールの作戦から、前線将兵の孤高な戦い、脱走に賭ける英独捕虜等。知られざる戦時物語を写真と共に伝える。
N-738
マーシャル諸島ウオッゼ島の日本守備隊三千百名は昭和十九年二月以降、脱出・補給路を米軍に断たれ、南海に孤立した。六百日におよんだ篭城生活――悪化する食糧事情、士気の衰え、指揮系統の乱れ、増加する犯罪、死を賭したサバイバル。若き海軍大尉が島内での生活のすべてを客観的、克明に記録した最前線の実情。
N-739
官僚的組織と先例尊重に毒され、革新的な意見を異端として退ける上層部の事なかれ主義や、現地の実情を知らず、実体を把握しない用兵者の希望的観測に基づくデスクプランにより、労多くして功少ない戦いを強いられ続けた第一線部隊の苦闘の戦歴。トップリーダー達の資質・器量を問う人物戦争史。
N-740
冷静な判断力と闘志をもって敵艦に肉薄した空の男の真髄。愛機の懐に魚雷を抱き、ペアとともに弾幕の嵐に突入する“艦船攻撃のエース”決戦譜。月光操縦員の対B29迎撃戦記、各型別・零戦血戦記などを併載。/「ヨーイ、テイ」魚雷を発射した瞬間、機体がふわりと浮き上がった。排気管から物凄い火の粉を噴きながら上昇にうつる。このとき後方の空に、こちらに向かってくるグラマン戦闘機を発見した。「しまった!」グラマンでは相手が悪い。(本書より)
N-741
島はロシアの一部である――聞き古したロシアの主張は実効支配という切り札を握っている限り揺るぎないものなのか。日本とロシアが領土問題で初めて接した安政年間から一世紀半の年月を迎えて、相手の立場から北方領土を眺めてみれば新たな糸口が見えてくる。隣国としての日ロ関係の歴史を読み解く話題の一冊。
N-742
事件に見る明治・大正・昭和、三代百年の世相。天変地異から事故、誘拐、心中、国民に衝撃を与えた代表的な重大事件をピックアップ。日本の近代化に伴い、激動する政治、社会、文化、風俗の変遷を再現した生きた現代社会史。それぞれの事件を客観的にとらえ、親しみやすく、わかりやすく解説。付・事件百年史年表。
N-743
太平洋戦争末期、退勢を挽回するために最後の手段として敢行された百死零生の「特攻作戦」――知覧基地を飛び立ち、開聞岳を越えてみずから肉弾となって散っていた若き特攻兵たちの真実に迫る。「還らなかった特攻隊員」に焦点をあて、その素顔を通して日本の特攻と戦争を見つめなおし、現代に語り伝える感動作。
N-744
日米最後の地上戦、絶対絶命の防衛戦を戦いぬいた男たち。弾雨の嵐に薙ぎ払われ、焦土と化した悲劇の島に展開された苛烈なる地獄図!知られざる戦史の空白をうめる感動の手記。ラバウル海軍病院始末、シンガポール要塞戦記も併載。
N-745
歩兵と協同して戦うため、運動性を備え、迅速な発射速度と射距離、破壊力を持つ野砲。戦場の錯雑地形で移動容易となる軽量化を図り、火力を減少させた山砲。陸軍発足以前の幕末期から製造編制され、列強の影響と海外出兵の経験によって、日本陸軍独自の発展を遂げた野戦火力の主砲。各種戦場に従事した野戦砲を詳解。
N-746
迫り来る敵に対して勇猛果敢、九二式重機関銃を撃ちつづけた日本兵の壮絶なる戦場。夜襲、切り込み、ゲリラ討伐――最前線に投入され、マラリアや飢えとも戦いながら何度も生死の境を乗り越えた男の激闘の日々。/「撃て」重機が火を吹く、三、四回くり返すうちに切り込み隊は陣地の手前四、五メートルのところまで来た。もう撃てない。射撃の限界である。切り込み隊長の軍刀は撃ての合図をしている。心を鬼にして五、六発撃つ。(本書より)
N-747
海上自衛隊創設以来、最重要として掲げられてきた「海上交通の保護」という任務。それは、とりもなおさず潜水艦の脅威を排除するということでもあった――P2V‐7からP‐3C対潜哨戒機まで、世界のトップレベルにある海自空水部隊の対潜戦術を、その奥深さとともにわかりやすく解説する雑学的航空対潜戦入門。
N-748
戦後の日本人にとって ―なつかしくてよそよそしい、身近なようでいて縁遠い存在の靖国神社― 戊辰・西南戦争から日清・日露、太平洋戦争にいたる戦死者二百四十七万人を祀り、年間六百万人の日本人が訪れる社。その全てを、わかりやすく多角的に捉え、戦後日本人の意識構造を抉った異色の歴史ドキュメント。
N-749
ソ連軍、北海道に上陸…。T62戦車対74式戦車。自衛隊はいかに戦うのか!――33年の時をへて問いかける非常時に即応する日本の防衛。/わが国で戦争状態となった場合、指揮官部隊を政治は本当にコントロールできるのか、という本質的な疑念がある。政治家が政治軍事学を学ばず、平時の政治感覚で事を処理すると、国家国民にとっては最大の悲劇となるだろう。(あとがきより)
N-750
幕府の足元を揺るがすきっかけともなり、江戸民衆たちが鯰絵の風刺とユーモア世直りの願望を表わした安政の大地震。関東大震災において壊滅的な打撃をうけながらも、秩序と冷静さを以て対処した東京市民たち。社会・政治に大きな衝撃を与え、次の時代への転換点ともなった二つの大地震をドキュメント風に描く。
N-751
原爆投下は回避できたのか。そして原爆投下がなかったら…。ヤルタの密約、和平工作、原爆投下、ソ連の参戦、ポツダム宣言、無条件降伏――。昭和20年の日本と連合国の事情を、内外の資料等を駆使して徹底的に解明する驚愕の歴史。敗戦という未曾有の事実を突きつけられた日本と日本人の忘れてはならない足跡。
N-752
“悪魔の兵器”イペリットの恐怖を伝える青年将校の肉声。迫り来る“毒ガス戦”の脅威――本土防衛、対ガス兵器の抑止力として展開された化兵部隊のエキスパートが明かす戦慄の秘話。/実際にイペリットを使って、演習が開始された、機はグーンと急降下して頭上に襲いかかるや、胴体下部からサッと黄色の液体を噴出した。「ガスッ、面ツケ!」二秒ほど遅れて防毒面をつけたが、この間にたっぷりとすいこんでしまった。(本書より)
N-753
濃霧に閉ざされた零下二〇度の占守島、熱帯雨林に覆われた東部ニューギニアで想像を絶する戦闘にのぞんだ航空兵たち。蒼空を彩るような航空戦の舞台のかげで任務達成の重圧に耐えながら、人知れず努力を積みかさねる将兵たちの責任感。航法、偵察、整備、要務など陸海航空を支えた人々が担った過酷な運命を描く。
N-754
甲飛予科練十二期として、特攻待機中に終戦を迎え、復員。「特攻くずれ」の荒んだ時期を乗り越えて、創設間もない航空自衛隊に入隊。米軍方式の制度にとまどいながらも、持ち前の負けじ魂と予科練魂で任務に励んだ空自の黎明期。良き伝統と新しい時代の息吹きとともに躍進する航空自衛隊の青春群像を描く。
N-755
最後の陸軍大臣に就任し、国家の未来を切り拓くために、精魂を傾け尽くした、実直、生真面目、心やさしき男の素顔。戦場においては、常に大胆に戦いながら春風駘蕩の風格をもただよわせた“遅咲きの武人”を浮き彫りにする異色の陸軍人物伝――悲劇の主役として、戦史の最終章に登場した一軍人の実像にせまる。
N-756
弩級艦「大和」の乗組員に一歩もひけをとらぬ闘争心――連合艦隊の隷下遠くエリート集団に属さぬ“小艦艇一家”軍艦旗の下に奮戦。大洋を縦横無尽にわがもの顔に駆け回った“独立愚連隊”戦記。/「それ、きやがったぞ!」もうだいぶ被弾慣れした隊員がクソ度胸をすえて砲に飛びつき、爆音の方向をにらんだ。敵機が船上にせまってくる。砲口がぐんぐんあがり、次々と火をふく。頭上の爆弾の落下音を聞いた。(本書より)
N-757
鎖に繋がれた奴隷の漕ぎ手。ムカデのように櫂を操る。古代の軍船の知られざる技法!数百人の漕ぎ手を使い、ギリシャ・ローマ時代に君臨した人力船の意外な実力を詳解する。/古代ギリシャ、ローマ、中世期文化の中心、ベネチアでは、進化したガレー船を造り、それらを使い交易を行ない、文明文化の伝播の担い手となり、戦争も行なった。ガレー船は貨物船、客船、軍艦として三千年間、地中海で活躍した。(まえがきより)
N-758
萱場製作所の無尾翼機テストパイロット、島安博氏らによって、戦後まもなく設立された関西の民間航空会社・極東航空。関東の日ペリ航空とともに日本の空を復活させるべく奮闘するが、それは波瀾にみちたものだった――両社が合併、誕生した全日空創設前後の動乱の時代に大空に夢を託した人々の情熱を伝える感動作。
N-759
アメリカ軍の硫黄島殲滅作戦とは、どのように行なわれたのか――日本軍戦死者二〇一二九人、米軍死傷者二八六八六人。南北八キロ、東西六キロ、東京品川区とほぼ同じ面積の島嶼で繰りひろげられた栗林兵団と米海兵隊との凄絶な肉弾戦の一端を、奇蹟の生還を遂げた一日本兵がヴィヴィッドに伝える驚愕の戦闘報告。
N-760
斃れし戦友よ眠れ――飢餓の修羅場に潰えた者たちの絶叫。阿鼻叫喚の瘴癘の地に転進をかさね、精根つき果てるまで攻防戦をくりひろげた奇蹟の戦士たち! 地獄の戦場最前線。/余力のある者は立ち上がり、力尽きた者はその場で斃れた。スコールが斃れた者の腐敗を流し、白骨を残した。こうして、日光の当たる場所は先行者の足跡によって結ばれていき、おびただしい遺体、遺骨が私たちの道なき道の道しるべとなった。(本書より) →新装版(N-1236)アリ
N-761
運動性では劣るが野戦軍と行動を共にし、野・山砲で破壊できない目標にも威力を発揮する、口径15センチ前後の榴弾砲と10センチの加農。砲手全員を乗馬させて野砲よりもさらに軽快に移動する騎砲。大正末期の自動車牽引十加連隊に始まる攻城砲兵の展開用に発達をとげた牽引車50輌と代表的な型式の信管70点を収載。
N-762
陸軍特別幹部候補生――受験資格は中学三年修業以上の学力を有し、入隊時に満十五~十九歳の男子。敗色濃い昭和十九年四月、特幹飛行兵として大刀洗陸軍飛行学校に入校した憂国の志に燃えた少年の物語。大空を飛ぶことをめざし、日々訓練にあけくれた十六歳の少年兵と戦友たちの素顔の軍隊生活を生き生きと描く。
N-763
20XX年、中国とついに戦争。石垣・宮古島に上陸した中国陸軍、そして中国海軍空母との戦い…、自衛隊は単独で勝てるのか?衝撃のシミュレーション。/私は長い自衛隊勤務の結果、自衛官の軍人としての能力に危惧を持った。有事に戦えるのか、という不安である。これは自衛官だけの責任ではない。むしろ、政治や社会の責任の方が大きい。しかし、有事に中国相手に戦うのは、政治家でも記者でもない。自衛官自身であり、彼らの活動の結果が国家の命運を左右する。〈おわりに より〉
N-764
飢餓の島ガダルカナル。最悪の戦場に展開された地獄絵図。悪疫瘴癘の地で飢えと渇きに身悶えし者たちの慟哭――鬱蒼たる密林の果てに青春を賭した戦士たちの壮絶、過酷なる戦い。/炸裂音や激しい機銃音にまじって、絶叫に似た喚声が聞こえる。川の中で炸裂した砲弾は泥と水を噴き上げた。と、熱した湯が頭から、背から降りかかる。赤く焼けた鉄板は四散し、大木はザクザクちぎれて吹っ飛んだ。(本書より)
N-765
最も有効な上陸作戦とは、火器を搭載した車両と共に兵員を揚陸させることだ。戦争の進展で急速な発達をとげた上陸用艦艇――その実用化とノウハウを詳解。/米軍の上陸作戦とはまさに上陸艦艇や兵器の開発の歴史であった。日本は緒戦の上陸作戦で上陸用舟艇を効果的に使ったが,単なる兵員用の舟艇だけでは近代的な上陸作戦を実施するのは、困難であることを実感した。(まえがきより)
N-766
大戦末期、疲弊した日本海軍が戦力回復の時をかせぐために決断した非情な作戦――爆撃機銀河、人間魚雷回天による米機動部隊の碇泊地ウルシーへの片道攻撃。日本本土への来襲を抑えるために確実な死に挑んだ搭乗員たちの成果は。南海の孤島に展開された特攻作戦の行方と強大な敵に立ち向かった人々の戦いを描く。
N-767
知っておきたい第二次世界大戦の真相。日本の対米戦略はなぜ失敗だったのか?また、なぜ、そのように構想したのか。現在起こっている政治的、外交的問題の解決の鍵が本書の中にある。大東亜戦争79項目を三つのレベルの難易度に分類、異なったさまざまな視点から捉え直した近代史を理解する分かりやすい戦争史。
N-768
僕は生きる。38度線を越えて ―死んだ母や兄のぶんまで。飢餓と極寒の大地で母を亡くし、兄を亡くし、たったひとり生きぬいた昭和20年の冬― 生きるとは?死ぬとは?人間とは?死を直視した10歳の少年が真情を吐露して感動を呼ぶノンフィクション。/「たとえ国のためであっても,家族のためであっても、けっして戦争に参加したり,人を殺してはいけないと心に決めました。戦争による肉親の不条理な死が、どんなにつらく、耐えがたく、悲しいことであるかを身をもって知ったからです」(本書より)
N-769
戦車、歩兵、砲兵、工兵が緊密に支援する独立装甲作戦は最大の混合打撃力を発揮する――ドイツ戦車戦術の伝説。/第二次世界大戦下、フランスの平原、北アフリカの砂漠、ロシアの原野で戦車を先頭に展開されたドイツの「装甲電撃戦」。軍事の常識を破った革新的な戦術であるドイツ電撃戦のキーワード「戦車」と「装甲戦」を多角的に描く。
N-770
国家が一朝有事の際、いちばん危険なところへ赴いて、その危険を除去する行動をとらなければならない自衛隊員たち。額に汗し、ただ黙々と与えられた任務をこなす“さむらい”たちの心にはどんな思いが去来しているのか。陸上自衛隊普通科部隊の日々の活動と彼らの素顔を描き、血の通った組織の姿を活写する感動作。
N-771
潜水艦乗りの道を歩きはじめた三年後の太平洋戦争開戦時、もっとも若い潜水艦長として最前線に赴いた海兵同期八名、うち終戦時に生き残ったものは二名――壮絶な死闘の末、千尋の海底に水漬く屍となった潜水艦乗員たちの素顔と戦いの航跡を描く海戦記。潜水艦への理解を深め、次の世代へと語り伝える潜水艦史話。
N-772
全軍玉砕。死屍累々の修羅場を戦いぬいた勇者たちの悲劇。豺狼のごとく群がる敵進攻部隊にたいし、烈々たる気迫を漲らせて突撃した最後の“斬り込み決死隊”の悲壮なる青春譜。/◆精強261空“虎部隊”サイパンに死すとも◆孤島に消えた悲しき皇軍の神話◆玉砕島タラカン奇蹟の生還記◆ラバウル航空気象班玉砕島縦断記◆燃えつきた軍艦旗
N-773
自ら志願し、選ばれた者の責任!未熟だが、懸命に生きた時代!70年安保の煮え立つ時代に防衛大学校を卒業した士官候補生の求めた道。/眞一は、自らの力で人生を切り開こうという青雲の志を胸に秘め、防衛大学校に入校した...。新品戦車小隊長として70年安保を迎えた著者が自らの体験をベースに、防衛大学校生の青春と自衛隊の治安出動を描いた小説。
N-774
現代のパイロットは単純な操縦技量だけでは生き残れない。理論と技術に裏打ちされた戦術、危機を適切に予測し、対処し得る能力が必要である――総飛行時間四六〇〇・一時間、元航空自衛隊戦闘機パイロットが綴る真の操縦者への道のり。事故で死なないためには何をすればいいのか。安全管理にも焦点をあてた話題作。
N-775
青い目のエース、零戦との死闘。28機の“ゼロ”を屠りながら、自らも撃墜されて捕虜となり、数奇なる運命を生き延びたコルセアのエースが、戦いの日々を活写するラバウル空戦記。/93年刊「海兵隊撃墜王空戦記」の改題。/◆天翔ける虎◆ビルマ基地◆ラングーン防空戦◆僚機の最後◆戦場帰りの兵士◆南太平洋戦線へ◆ブラックシープ誕生◆“ゼロ”との戦い◆ラバウル攻撃◆運命の日◆とらわれの身◆大船捕虜収容所◆戦いすんで◆花嫁の髪◆栄光は消えて
N-776
赤い夕日に染まる愛機を駆って大空を舞い、また、泥濘にまみれて地平線の彼方めざし行軍をかさねた屈強なる戦士たちの死闘。/必死の強行軍-苦難の敗走はどこまでつづくのか、肌を襲う冷気、飢えと激戦…。疲労は兵士たちを死の世界へと誘い込む。凍死者、餓死者など、泥濘にまみれ、地平線の彼方めざして行軍をかさねた屈強なる戦死たちの闘いの記録。
N-777
宇宙ロケットと弾道ミサイルは何が違う。「人工衛星と称するミサイルの発射」と「人工衛星の打ち上げ」には違いがあるのだろうか――弾道ミサイルの開発から始まり、世界初の人工衛星の打ち上げ、有人飛行、月面着陸、宇宙ステーション。人類の夢を運んだ宇宙ロケットの技術と発達の歴史をわかりやすく描く話題作。
N-778
日本にとって、これほど悲惨な戦いが、ほかのどこにあったであろうか。同時にまた、圧倒的な敵をモノともせず、これほど将兵が勇戦敢闘し、軍人としての誇りを立てつらぬいた戦いも、他に類例がなかったのではないか。相共存する悲惨と勇武――太平洋戦争最後の大規模な立体戦、しかも最初の「国内戦」である。
N-779
一兵卒から提督まで、運命に翻弄された人々を通して、知られざる太平洋戦争の本当の姿を書き残す――ラバウル航空隊トップエース、卓抜な戦術を編み出した駆逐艦長、日豪の捕虜収容所での出来事、古賀司令長官戦死の謎。戦史に埋もれた事件や人物を訪ね歩き、資料を渉猟し、戦争の表裏を浮かび上がらせる異色作。
N-780
学窓から決戦の大空へ。短期錬成された“学徒戦士”の苦闘。学帽を脱ぎすてペンを剣にかえ、いとしきもののため最前線の空戦場裡に身をおいた悲壮なる搭乗員たちの青春ドキュメント。表題作の他4編収載。/◆還らざる銀翼◆海軍じょんべら予備学生出陣記◆特命陸戦隊“不沈の孤島要塞”を死守せよ◆海鳴りの果てに哭け、友よ!◆われ蒼い乱気流に生きる
N-781
戦争で斃れた者と生き残った者――未来に思いを託した零戦空戦物語。/未完の人生を余儀なくされた、間接的強制の死。それに見合うものが日本にあったのか−。東カロリン諸島の東のはしにある、面積わずか0.27平方キロの魚尻島での要撃戦を描いた零戦空戦物語。(『魚尻島要撃戦』改題改訂)
N-782
ライト兄弟とカーチスの相克、回転翼垂直上昇機に革命をもたらしたシコルスキー、ともに空中曲芸のパイロットから大西洋、太平洋横断飛行を果たしたリンドバーグやパングボーン――航空史におけるエポックメーキングな人たちの素顔と未知への挑戦を描く話題作。その努力と英知が秘められた先人たちの航跡を綴る。
N-783
秘密兵器「マルレ」は全長五・六メートル、速力約二十ノットのベニヤ板製の舟艇で、自動車用のエンジンが取りつけられており、百二十キロの爆雷二個を搭載。敵艦船に乗員もろとも体当たりすると爆雷が落下して敵の水線下で爆発するというものであった。大戦末期の沖縄で死闘をくりひろげた船舶特攻隊員の苛酷な青春。
N-784
一兵士として、ニューギニアの最前線で戦ったみずからの実体験を踏まえ、世上に流布、既成事実と化している「戦争の嘘」をするどい洞察力と精緻な分析力で分かり易く解き明かす。作意的な証言、恣意的軽率な判断で形づくられた「戦争の真実」なるものの虚構を凝視。公正な客観的歴史観を提示する太平洋戦争研究。
N-785
特設巡洋艦とは、高速客船に大砲をのせた代用軍艦である。通商破壊戦を目的としたドイツ海軍、哨戒・護衛に用いた日英海軍。その誕生から、装備にいたるまで写真・図版で詳解。小型商船を改造した特設砲艦も収載。/特設巡洋艦とは◆特設巡洋艦の歴史◆特設巡洋艦の武装◆特設巡洋艦の戦闘◆特設砲艦とその他の武装商船◆武装商船
N-786
ソロモンの暗い波涛に、北千島の濃霧に閉ざされた凍てつく波間に、米艦載機の跳梁する比島の多島海に――それぞれの乗員の思いを乗せたまま、悲劇の航跡を残した日本艦艇。海空戦の主役となった空母から特務艦艇にいたるまで、戦争の進展に伴いしだいに凄惨な様相を呈した海戦の幕切れを描いたノンフィクション。
N-787
国難に際し、国の行く末をひたすら憂い、民族の誇りと国家百年の大計のためには一身を投じて捨て石になろうと思い決め、自裁の道を選択した殉教者たちの系譜。凛冽な無私の精神によりほとばしり出た自決の真実に触れる歴史の証言の数々。自決者の遺稿、自決を描いた名著25編を読み解き、日本と日本人を考える――。
N-788
「オイ、コラ、マテッ!」の鬼の憲兵と思いきや――弱きをたすけ、強きをくじく正義の人。風雅を愛し、機知機略に富んだイキな憲兵たちの素顔を、風流伍長ドノがえがいたマル秘憲兵アラカルト。中国大陸を舞台にくりひろげられる憲兵たちの活躍を人情味ゆたか、シャバ気たっぷりにつづったイラスト・エッセイ。
N-789
激しい空中戦やきわどい対艦攻撃の実相、周知の戦いの裏にひそむ意外な出来事、そして、過酷な戦場においてしめされる優れた人間性…。不条理な戦争の渦に翻弄されながらも、確たる実力と信念を抱いて大空を駆けた人々の物語。指揮官、下士官兵の立場を超えて、黙々と任務を成し遂げる航空戦士たちの清冽な生き様。
N-790
戦史や資料文献に記録されることがない太平洋戦争の知られざる歴史を照射する名もなき兵士たちの等身大の証言集――語りたくても語る術を持たない無念さを抱いて斃れた人々の呻き、声にならない声を日本各地に訪ね歩いて、耳を傾けた珠玉のノンフィクション。砂粒に等しい兵隊たちの体験を築き上げた感動の記録。
N-791
宇佐空で艦上爆撃機の実用機訓練を共に受けた最初の特攻・関行男大尉、最後の特攻・中津留達雄大尉をはじめ、祖国の危難に遭遇して宇佐空から特攻出撃し、沖縄の海原に散った若者たちの素顔や、数次にわたった宇佐空襲の惨状を描いた感動のノンフィクション。絶えて久しい宇佐空の歴史的事実を辿る戦争の真実。
N-792
普仏戦争を契機として、軍隊輸送の重要性を認識した明治政府の国策の下で開花した日本の鉄道――日清・日露戦争時から自衛隊の鉄道部隊までを描く沿革史。戦時には軍用列車として兵員・兵器輸送にあたり、平時には交通路を妨害し人心を撹乱させる謀略工作の役割を担った鉄道と戦争・軍事との関わりを説き明かす。 →新装版(N-1316)アリ
N-793
ノルウェーからフランスに到る耐爆コンクリートで固められた1万6000の砲台と60万の防衛軍!地下要塞『強固な陣地壕』の詳細図面と数多くの写真によって明らかにされる、ドイツ軍事建設の恐るべき野望とその崩壊。/◆沿岸防衛◆六つの軍事建設組織◆大西洋防壁◆大西洋防壁の背景◆ノルウェーからチャンネル諸島まで◆兵器◆ドーバー海峡砲撃戦◆結末
N-794
旭日の勢いで進撃する日本海軍主力艦と砲火をまじえた連合軍艦艇、大戦末期の日本海軍の苦肉の反撃に返り討ちとなる連合軍艦艇。酸素魚雷の威力は凄まじく駆逐艦の船体のど真ん中に命中すると、「く」の字に折れてしまう。米軍の言う「ジャック・ナイフ」即ち轟沈である。海戦の幕切れを描いたノンフィクション。
N-795
「日本兵は世界一強く、日本の戦争指導者は世界一愚かだった」米戦史家ロバート・レッキー――真の敗因、真の戦犯は敗戦によって深い闇のなかに葬り去られてしまった!勝てる戦争だったと知るだけで、半世紀前の歴史を見る目が、がらりと変わってくる。新しい指導者となる現代人のための新しい戦争史観入門。
N-796
蒼空の彼方に青春をかけた空の男たちの死闘!鋭く心を働かせて敵の機動を読み先手必勝の空戦哲学を果敢に実践した陸軍戦闘機隊の血戦譜。感動、迫真のドキュメンタリー。/◆「飛燕」戦闘機隊出撃せよ◆あゝ隼戦闘機隊◆栄光の重戦闘機「屠龍」南方征空記◆東海の翼「五式戦」B29迎撃記◆俊翼「隼」飛行隊長空戦記録
N-797
戦艦や巡洋艦という主力艦は「艦艇」、駆逐艦や潜水艦等は「その他の艦艇」と定義づけられ、それらを補佐する艦船は「特務艦艇」と呼ばれた。給炭、給油、給糧、測量等の重要な専門任務を担った海軍の知られざる艦船を描く。軍港等の海軍施設内で活動する雑役船と呼ばれた小型船舶も収録。図版写真百十点収載。
N-798
インド解放の熱意は日本軍と共にインパールで戦い死せる後も英国を翻弄させた!ベンガルの名家に生まれ、ケンブリッジ大学で学び、栄達の道をなげうって独立運動に身を投じた、日本と運命を共にした心優しき闘魂の人。/第二次世界大戦下、祖国独立の悲願に燃え、インド国民軍を率いて日本と運命を共にした“ベンガルの獅子”ボースの闘争の生涯を辿り、彼が歴史に果した役割りを解明する。書下ろしノンフィクション。
N-799
雲霞のごとく襲い来る敵機群、しのびよる敵潜水艦の脅威に立ち向かいながら、船団護衛に従事した海防艦三宅の苦闘の日々!満身創痍となるも、つねに最前線において黙々と働きつづけた海防艦乗りたちの気概。昭和十八年の竣工から終戦の日まで、三宅の全戦歴を活写した感動の海戦記。知られざる海防艦の戦い。
N-800
司令官山口多聞少将、艦長加来止男大佐。傑出した二人の闘将を指揮官に戴いて、パイロットも機関科員も人艦一体となり天翔ける龍のごとく、国家存亡をかけて戦い、炎の海に雄々しくも最後を遂げた航空母艦『飛龍』――エンジニアたちの叡智と技術と努力の結実したその誕生から終焉まで、詩情豊かに描いた感動作。